靴紐について(シューフィッターの独り言)

いつも思うことなんですが、靴は、ヒモ靴が足の健康の為には一番だと思います。

とはいうものの、様々な事情で、

どうしてもヒモの靴を履くことが出来ない方もいらっしゃいます。

そのような方の場合には、

できるだけ、靴の中で、足が動かないように、固定できるモノをお勧めしています。

 

ヒモの靴を履いていただける方には、

ヒモの靴をきちんと履いていただくようにお話させていただいています。

 

でも・・・・・

履き物の脱ぎ履きの多い、日本の生活様式を考えると無理もないと思うところもあるんですが、

脱ぎ履きしやすいように、ヒモをゆるくして履いている方を多く見受けます。

日本では、

昔から、簡単に脱ぎ履きできる下駄や草履、突っ掛けが、

履き物の主流であった歴史はよく理解できます。

明治維新を契機に、「靴」の文化が入ってきましたが、

履き方は、相変わらず下駄や草履、突っ掛けを履くことと同じままなんですね。

つまり「靴の形をした」下駄や草履、突っ掛けを履いている状態と、

言えるんじゃないでしょうか。

日本の生活様式には、「靴」は馴染まないのかな~~~?とも思っちゃったりもしますね。

 

その結果、足に合った足の健康のための靴をお勧めしても、

足趾が痛くなってしまったり、

魚の目や胼胝で悩まされたり、

爪の変形(巻爪・陥入爪等)で病院通いをしなければならなくなったり、

する方も多く見受けられます。

いくら足にいい靴をお買い求めいただいても、

正しくきちんと履いていただかないと、

足のトラブルに悩まされてしまうこともあります。

足に合った靴を正しく履くことで足のトラブルが解消することもよくありますよ。

靴をキチンと履くことで、足趾が使えるようにもなるんです。

足趾が使えると、踏ん張りがきくようになり、転倒のリスクも軽減するんです。

 

靴をその都度きちんと履くことは確かに面倒なことなんですね。

そのことはよ~~~く、わかりますが・・・・・

 

足のトラブルとお付き合いするかしないかは、履く方の考え方一つだと思います。

 

最近、特に感ずることは、

足を傷めてほしくないので、足に合った靴をお勧めしても、

正しく履いていただかないと、その靴の良さも発揮できなくなってしまうんですね。

せっかく大枚はたいて、足の為にいい靴をお買い求めいただくのですから、

正しく履いていただきたいな~~~!と、切に思う毎日です。